平成19年12月 第3回定例会 平成19年12月11日

◆質問 1.ITを活用した行政経営の推進について

 議場の皆様、こんにちは。傍聴席の皆様、こんにちは。 お足元のお悪い中、本当に御苦労さまでございます。ありがとうございます。 さくらFMリスナーの皆様、こんにちは。市議会政新会の吉岡政和でございます。 今回の質問では、資料を使用する場面もありますが、少しわかりにくいかもしれませんが、 できるだけわかりやすく御説明申し上げます。どうかよろしくお願いいたします。
 それでは、政新会の一員として通告のとおり一般質問を行わさせていただきます。
 まず初めに、ITを活用した行政経営の推進について質問させていただきます。
 今日、我々を取り巻く社会や経済、市場環境が変化する中で、公共サービスに対する住民ニーズも、 質、量ともに変化、拡大しております。 行政は、限られた行政資源の中で今後も住民の期待に責任を持ってこたえていかなければいけないと考えます。 総務省が平成17年に策定した新地方行革指針、平成18年に成立、施行された行政改革推進法、 公共サービス改革法、骨太方針2006を踏まえ平成18年8月に出された 「地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針」に基づき、 一層の行政改革のさらなる推進に努めていかなければなりません。 私は、行政経営とは、経営の視点で行政事務そのものを見直し、 住民の視点で住民にとってよりよい住民満足度の高い事務事業を実現するために、 公共サービスの提供主体を官、民及び共同体で適切に分担し合う必要があろうかと考えております。 そのため、行政事務そのものを見直し、 公共サービスであっても官、民の責任分野を明確にした上で市場原理にゆだね、 結果として市民にとって豊かで住みよい西宮市に結びつくと考えられる分野は積極的に民間の知識、 技術を活用し、その一方で、官が行う事務事業を強化していく必要があるのかと考えております。
 そこで、まず一つ目の質問は、行政経営改革について質問いたします。
 西宮市では、平成16年2月に西宮市行政経営改革基本計画を策定しております。 それによりますと、「限られた経営資源を最大限に活用し、 市民満足度の高い行政運営を行う」という経営理念のもとに、 新しい公共経営の考え方──NPM理論を取り入れ、 次の総合計画の開始時期である平成20年度までの5年間でその新体制の構築を目指すとされておりますが、 基本計画の進捗状況と、公共サービス改革法に規定する官民競争入札及び民間競争入札を含む、 いわゆる市場化テストの取り組み状況についてお聞きいたします。
 次に、先般、管外視察で西宮市と同じく電子自治体の東の横綱といわれております千葉県市川市を訪問し、 ITを活用した行政経営改革と暮らしに役立つ住民サービスについて学んでまいりました。 市川市では、2003年度から情報担当部門をまとめた情報システム部を新設、 行政経営全般にITがかかわっていくという位置づけを明確にしております。 また、情報システム部の部長が市の行政経営会議のメンバーに加わるなど、 いわばCIO補佐官的な役割を果たしてこられました。 そして、2005年4月より、市川市行政組織規則を改正し、 市の行政全般にわたり情報関連施策に関する事務を統括する、文字どおりのCIOである情報政策監を設置し、 サービスの向上、行政経営改革に積極的に取り組んでおられます。
 訪問した際に、市川市から見て西宮市の行政情報システムをどう評価していますかとの質問に対し、 組織体制の強化と後継者育成を含めた人材育成が急務ではないかとの御指摘をいただきました。 西宮市の現状を私なりに分析すると、本市は、1961年から自己開発型の情報化に取り組み、 すばらしい全庁的な総合行政情報システムが構築されているものの、 2007年問題に代表される団塊の世代の大量退職を迎え、 これまで蓄積したノウハウが100%継承できるかどうか心配にならざるを得ません。 市川市の情報政策監が指摘されたように、幾ら優秀なシステムがあっても、 その能力を最大限発揮できるだけの組織体制はあるのだろうか、また、日進月歩のICT社会の中で、 時代に即した改良や修正が素早く適時に対応できる人材は果たしているのであろうか、 などのさまざまな不安を感じております。 こうした情報化の分野は、他の自治体のように、民間依存型ではなく、本市が実施、実践してきたように、 官がみずから行う事務事業を強化していく必要がある分野だと私は思います。 そこで、自己開発で蓄積してきたノウハウを発揮し、組織体制の強化と人材育成を図り、 もっと行政経営全般にITがかかわっていくという位置づけを明確にしていく必要があると考えます。 そして、その結果として豊かな地域社会に導き着くものであろうと確信しております。
 二つ目の質問ですが、平成20年4月には中核市西宮となるわけですが、先進的な電子自治体として、 住民サービスの向上、行政経営改革を、今後どのような経営戦略のもと、組織体制で対応していくのか、 当局のお考えをお聞かせください。
 また、団塊の世代の大量退職を迎え、ITに限らず、 専門的な知識を持った人材の確保が非常に重要であると考えます。 民間企業でも、経営課題や業務課題を解決するIT企画人材が足りないという悩みを多く抱えております。 必要な能力として、問題の本質を把握する力や、対象を構造的に分析する力が必要で、 こうした人材を育成するには、担当者に責任を持たせて実践させながら上級者が指導する場をつくらなければ、 なかなかこうした人材は育たないというように言われております。 さきの市川市の場合、情報部門に情報システム専門員や嘱託なども採用するなどして、 本市の2倍以上の職員で対応されているとのことでした。
 そこで三つ目の質問ですが、後継者育成を含めた専門的な業務の人材育成について質問いたします。
 この件に関しましては、平成17年3月市会において、公明党の町田議員の質問に対して、 当時の総務局長が、「専門職の採用につきましてはプラス面、マイナス面もあり、情報部門に限らず、 慎重に検討する必要がある」との答弁をされておりました。 ITに限らず、専門的な知識を持った人材の採用、いわゆるキャリア採用や、 単に3年から4年での異動ではなく、専門的な業務の人材育成プログラムが重要かとは考えますが、 この間、十分に検討されていることと思われます。人事当局のお考えをお聞かせ願います。

◎答弁 市長(山田知)

 1番目のITを活用した行政経営の推進につきまして私からお答えをいたします。
 本市では、「限られた経営資源を最大限に活用し、市民満足度の高い行政運営を行う」 という行政経営の理念のもとに、新しい行政運営の仕組みをつくる構造改革に取り組むために、 行政経営改革基本計画を策定いたしました。 計画の柱であります行政経営型マネジメントの確立では、 新たな課題に柔軟で迅速な対応ができる機動的な組織の構築、限られた資源であっても、 市民ニーズに対応した事業を選択し、 最適な行政サービスを提供し続けることのできる行政運営の仕組みづくりを進めてまいりました。 もう一つの柱である参画と協働のまちづくりの推進では、地方分権の進展により、 自主的、自律的なまちづくりが求められ、市民との情報共有と透明性の高い市役所づくりや、 参画と協働の手法の確立に取り組んでまいりました。 計画の最終年度となる平成20年度には取り組み効果の検証を行うなど計画の総括を行い、 行政経営改革の理念を次期総合計画に引き継ぎ、市民満足度の高いまちづくりに取り組んでまいります。

◎答弁 総合企画局長(藤田邦夫)

 1番目のITを活用した行政経営の推進についての御質問のうち、 ただいま市長が答弁申し上げた以外の点についてお答えいたします。
 1点目の行政経営改革基本計画の進捗状況についてですが、 一つ目の柱である行政経営型マネジメントの確立では、 最適な事業の選択と資源配分を可能とする行政評価システム、成果を重視する目標管理システム、 財源の最適配分が可能となる予算システム、新地方公会計制度に対応する新財務会計システムの構築、 民間活力・ノウハウを活用するためのアウトソーシング推進指針の策定や指定管理者制度の導入推進、 人材を最大限に活用する人材育成システムの確立、人事評価制度などの取り組みがあります。 さらに、グループ制の拡大など目的指向型のフラット型組織編成や外郭団体の抜本的な見直し、 人事、組織や財政に関する権限の一部を各局に移譲する庁内分権への取り組みなど、 行政経営推進体制の整備にも取り組んでおります。 二つ目の柱の参画と協働のまちづくりの推進では、ホームページの充実による市政情報の提供、 パブリックコメントの実施、さらには、今年度中に仮称市民参画条例制定を予定しております。 今後とも、計画に掲げる28の取り組み項目について、 計画の最終年度となる平成20年度までにさらなる進捗に努めてまいりたいと考えております。
 次に、市場化テストの導入についてお答えいたします。
 昨年5月に競争の導入による公共サービスの改革に関する法律、いわゆる公共サービス改革法が成立し、 同年7月より施行され、国及び地方公共団体が市場化テストを行うことができる業務、 すなわち特定公共サービスについて定められ、このうち、地方公共団体においては、戸籍謄本、 外国人登録原票、住民票等の写し等の交付請求の受け付け及び引き渡しといった6業務がこれに該当しております。 市場化テストの実施により、行政サービスの向上とコストの節減及び民間企業のビジネスチャンスを創出、 行政、住民、企業等の協働関係の構築などのメリットが考えられますが、 公共サービス改革法に規定されております特定公共サービスは住民票などの交付請求の受け付け及び引き渡しに限られているなど、 法制度上の制約が多く、窓口業務を民間開放するメリットは小さいことや、事業者のサービスレベルの維持方法、 事業者の破綻、撤退などが懸念されるところであります。 本市におきましては、これら国や先進自治体を初めとする他の自治体の動向を見きわめるとともに、 市場化テストを実施する際の課題について関係部局と連携しながら研究を進めていきたいと考えております。
 以上でございます。 

◎答弁 総務局長(亀井健)

 ITを活用した行政経営の推進の2点目及び3点目の御質問にお答えいたします。
 まず、組織体制についてであります。
 電子自治体として住民サービスの向上、行政経営改革を推進するに当たりまして、 御指摘の市川市の情報政策監など、いわゆるCIOを設置している自治体は、総務省の調査によりますと、 平成19年4月現在、都道府県においては33団体──これは全体の70.2%に当たります。 市町村については1,340団体──これは全体の73.3%でございますが──というふうになっております。 その役割については、行政改革や情報システムに関する予算編成など、単なる情報部門の長から、 自治体全体の経営幹部としての役割に移行する傾向がうかがえます。 今日、情報システムの導入等は行政サービスに直結しており、自治体自身の総合計画、 経営戦略との調和性が不可欠となっております。 自治体CIOには、ITの技術に関する知識やシステム設計・構築に関する経験に加えまして、 ITを活用した業務改革やさらなる住民サービスにつなげる企画力が求められております。 本市におきましても、平成13年に市長をCIOとする情報化推進本部を発足させ、 また、平成14年には、情報化担当部門を一つにまとめました情報化推進部を設置し、 また、平成18年には、市長であるCIOを補佐するため、総合企画局に電子自治体推進担当理事を設置するなど、 先進的な取り組みを行っております。御指摘のとおり、団塊の世代の大量退職を迎えまして、 本市の経営戦略として、行政経営全般にITを活用し、 行政経営改革をさらに推し進める必要があると考えております。 今後、これまでの情報化の歩みをさらに進めるため、全庁的な組織体制の整備の中で、 業務量に応じた効率的な職員配置を行うなど、適切に対応してまいりたいと思います。
 次に、専門的な業務の人材育成についてであります。
 地方公務員、とりわけ行政職は、一定の期間で異動を繰り返し、さまざまな業務に従事しまして、 多様な経験をしていくことで新たな能力の開発や幅広い視野を獲得させ、特定の分野ではなく、 複数の分野において一定以上の知識や技術を持って職務をしていく、 いわゆるゼネラリストの養成を基本としております。 人事異動は、新入職員においては最初の職場は原則3年としており、その後は、 通常四、五年を一つのサイクルとして異動を行っております。 今日の分権型社会においては、高度・多様化する住民の行政ニーズに対応して、 市民満足度の高い行政運営が求められております。 地域におけるさまざまな課題をみずからの判断と責任において自主的、主体的に解決し、 個性豊かな地域社会を形成していくため、これからの自治体職員は、豊かな創造力や進取性、 また新たな課題に挑戦する意欲、高い専門性など、これらを備えていく必要があると考えております。 したがいまして、これからは、多くの業務を経験させていく中で各職員の適性を見つけ、 その適性分野におけるプロフェッショナル職員としての育成も重要であると考えております。 現在、IT部門における職員の在籍状況でございますが、管理職はすべて全員10年以上、 また、一般職も4割近くが在課6年以上となっておりまして、 プロフェッシュナル職員が育成されているものと思います。今後とも、技術職や医療職、保育職など、 免許や資格が必要な分野は専門職を採用いたしまして、一般行政分野におきましては、 ゼネラリストを養成しつつ、一方、プロフェッショナル的な職員の育成も図っていくことにより、 市民満足度の高い行政運営を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◆質問 2.コミュニティーバス導入について

 続きまして、次の大きな質問、コミュニティーバス導入について質問させていただきます。
 第1回定例会の一般質問でも質問させていただきましたが、 引き続き今回もこの件に関して質問させていただきます。
 先般、武蔵野市のコミュニティーバスでもあるムーバスを視察してまいりました。 武蔵野市は、東京23区に隣接する郊外住宅都市として発展し、人口約13万8,400人、 面積約10平方キロメートルのベッドタウンです。 日本初導入である武蔵野市のコミュニティーバス誕生のきっかけは、市民から市長への1通の手紙でした。 その手紙は幹線道路から離れた地区に住む高齢者からで、 年寄りでも気軽に外出ができる環境をつくってほしいという内容であったそうです。 その手紙を受けた市長は、一日にバスが100本以下の地域をバス交通不便地域、 バス停から300メートル以上離れた地域をバス交通空白地域として地図を作成し、 そうした交通不便・空白地域を重点に走るバス路線を検討し、狭い路地でも走れるマイクロバスを採用し、 運行されました。このバスの目的は、あくまでも通勤通学目的のバスではなく、 日中のお年寄りや子供連れの主婦の利用のために心配りされているバスで、 運賃は一律100円、バス停の間隔は、高齢者の歩行距離を考慮し、200メートルを基本として、 病院や百貨店などの商業施設を経由するなど、利用しやすさをとことん追求されたバスでした。
 ここまでの話でも私には興味深いものでしたが、さらに興味深い効果が出ておりました。 それは、放置自転車が減ったという効果と、 商業施設など渋滞が多発していたエリアでの渋滞が減少していたという効果です。 ここで西宮市に置きかえて考えると、当市でも違法駐輪問題が深刻化しており、 議会の一般質問でも問題提言されております。 武蔵野市でも、違法駐輪がひどく、莫大な対策費を投じていたのですが、バス利用を推進することによって、 自転車に乗る市民が減ったということです。 100円という料金設定も、違法駐輪対策を踏まえてとのことでした。 渋滞減少効果につきましては、商業施設から離れたバス停に駐車場をつくり、そこにマイカーを駐車して、 バスで駅や商業施設に行き、商業施設は駐車サービス券を発行するなどの協力をして、 渋滞緩和に協力しておられました。 当市でも、ららぽーと甲子園が既にあり、ここにキッザニアが建設されることが決まり、 さらなる渋滞が予測されます。また、阪急西宮北口にも大規模な商業施設が建設されるので、 駐輪対策、渋滞対策を講じざるを得ません。
 これまで当市では、交通手段としてのコミュニティーバス議論が主で、渋滞対策や違法駐輪対策、 そして高齢者や体の不自由な方が外出することによって健康保持や介護予防につながる効果は議論されてきたんでしょうか。 武蔵野市では、コミュニティーバス運行前と運行後の市民の外出回数を調査したところ、 65歳から75歳までの市民で、コミュニティーバス導入以前よりも外出がふえたと答えた市民は53%、 80歳以上の市民につきましては70%の市民がコミュニティーバス運行以前よりも外出がふえたと回答しております。
 ここで一たん今までのキーワードを整理させていただきます。 日中のお年寄りや子供連れの主婦の利用のため、運賃は一律100円、バス停の間隔は200メートル、 病院、百貨店、違法駐輪問題、渋滞減少効果、健康保持、介護予防をキーワードとさせていただきます。 なかなか言葉だけではイメージがつきにくいので、ここで例えば、 例えば阪急西宮北口エリアでコミュニティーバスが運行されればというシミュレーションを行ってみたいと思います。 お配りさせていただいておりますお手元の資料を御参照ください。
 地図の中には、在来鉄道線及び駅、バス路線及びバス停をポイントとし、 駅を中心とした半径500メートルの地域を円で囲み、 バス停を中心とした半径200メートルの地域を円で囲ませていただいております。 さらに、バス路線は1時間におおむね4本以上、1時間に2本から3本程度、 1時間に1本以下の路線を区別してラインの種類を分けさせていただいております。 この地図から、円に囲まれていない地域が交通空白地域といえます。
 阪急西宮北口駅東北エリアにはバス路線があるものの、 いずれの路線も1時間におおむね2本から3本以下であり、 バス停から200メートル以内の地域でも交通不便地域であるといえます。 さらに、このエリアの人口密度と65歳以上の高齢者人口を調査したところ、 いずれの数値も市内他所よりも高水準であるという結果が出ております。 このエリアに緑色のラインで結ばれているルートを、 今回、コミュニティーバスの仮想運行ルートとさせていただきます。 ライン上の黄色の点が仮想バス停で、間隔は基本約200メートルに設置させていただいております。 阪急西宮北口駅のアクタ西宮北側に設定されたバス停1をスタート地点として、緑色のラインを時計回り、 矢印方向に運行すると、バス停8番に中央病院があり、 昨今、中央病院のあり方についてさまざまな検証がされておりますが、 交通アクセスの悪さも問題の一つとされております。 ここにバス停を設置することにより、阪急西宮北口方面からの患者輸送の新ルートとして期待できるのではないでしょうか。 そしてルートを進めると、バス停13番付近には団地があり、 この地点はどの駅からも500メートルをはるかに超えており、徒歩圏内とは言いにくく、 高齢者などの交通弱者にとっては、まさに交通空白地域といえるのではないでしょうか。 さらにルートを進めてまいりますと、バス停19番、20番付近では、 第2回定例会で坂上議員が質問された仮称阪急武庫川新駅構想があり、 地元も交通不便解消に期待を寄せている地域であります。 この新駅設置に対しては、いまだに課題、難題が山積しておりますので、少なくとも実現までの間、 付近住民の快適な生活という観点から、鉄道とは違う形ですが、 選択肢の一つとしてこのような交通手段を提案してはいかかでしょうか。 ルートをさらに進んでいくと、バス停27番を経由し、バス停1番に戻ってまいります。1周約5.5キロで、所要時間約40分程度です。このルートのバス停8番から24番のいずれかの付近に市所有地があるのであれば、そこに駐車場を整備し、そこに自家用車を駐車して、阪急西宮北口駅付近の商業施設にバスを利用して買い物に出かけていただくことにより、西宮北口付近の渋滞緩和の一助になるのではないでしょうか。阪急西宮北口には、新しく大型商業施設が建設され、駐車場も3,000台確保とされておりますが、車での来場予想を算出すると、施設駐車場で十分と言い切れないと思われます。
 もう一度資料を見ていただきたいのですが、阪急西宮北口駅周辺は、主要駅にもかかわらず、 周辺に交通空白地が比較的他の駅よりも多く、 前回の定例会で栗山議員が質問された違法駐輪問題が深刻となっております。 自宅が駅から500メートル以上離れている住民は、おおよそ自転車に乗って駅に向かう傾向にあるようです。 これらの地域にバスを運行させることにより、自転車利用抑制を試みてはいかがでしょうか。
 今申し上げたプランは、今回の質問をより具体的に皆様に理解していただきますための参考資料です。 あくまでも考え方の一例でして、このプラン自体の採用を要望するものではございませんので、御了承ください。
 ここで当局に伺います。
 先ほど御説明しましたように、コミュニティーバスにはさまざまな相乗効果があると私は考えますが、 当局のお考えをお聞かせください。
 そして、前段でも申しましたが、交通の利便性や採算性という観点を少し外していただいて、 福祉面でのコミュニティーバス効果について当局のお考えをお尋ねいたします。

◎答弁 都市局長(森田順)

 2番目のコミュニティーバスについての御質問にお答えいたします。
 御質問にあります東京都武蔵野市のムーバスは、平成7年に運行開始され、 全国的にコミュニティーバスが注目されるきっかけとなり、その後、 全国の自治体でさまざまなコミュニティーバスの運行が行われるようになりました。 コミュニティーバスは、鉄道や一般路線バスなど公共交通の利用が不便な地区におきまして、 交通機能を確保するだけでなく、高齢者など交通弱者の買い物や病院、公共施設などへの移動手段を確保し、 生活を守るという面からも注目されております。 コミュニティーバスを含めたバスの利用促進は、これまで、 バスが不便なために自転車や自動車を利用していた人をバス利用に転換させ、交通渋滞を緩和するとともに、 駅前の路上駐輪を減少させる効果があることは、市としても認識しております。 また、都市の中心部への自動車の乗り入れを抑制するため、周辺部に駐車場を整備いたし、 中心部へはバスに乗りかえて移動するパーク・アンド・バスライド施策は、京都などの観光地で実施され、 バス利用促進に効果を上げていると聞いております。 現在、阪神西宮駅や阪急西宮北口駅など市内の主要駅で整備を進めております駅前広場も、 鉄道とバスなどの交通結節機能を強化し、バスの利便性の向上を図るために実施しているものでございます。
 コミュニティーバスの運行につきましては、武蔵野市のムーバスや神戸市住吉台のくるくるバスのように、 事業の採算がとれている例もございますが、全国的に見ますと、 ほとんどは関係自治体が赤字を補てんしながら運行しているのが実情でございます。 また、運行を始めたものの、当初計画の需要水準に至らず、 事業収支に大きな問題を抱えながらもやめるにやめられないといった他市の事例も多数ありますので、 コミュニティーバスの導入には慎重に取り組んでいかざるを得ないと考えております。 市といたしましては、今後、高齢化社会が進展する中で、高齢者など交通弱者の移動手段の確保は、 交通機能の確保というだけでなく、福祉の観点からも重要な課題であると認識しており、 一昨年、庁内に設置いたしました交通政策課題検討委員会におきまして、 市内のバス交通などの利便性の向上について、既存バス路線の改善を含め、 さまざまな観点から検討を行っているところでございます。 コミュニティーバスを持続可能なものにするためには、地域特性に合った運行形態や需要が必要であり、 沿線住民の方々や商業施設などの御協力が不可欠の条件となります。 コミュニティーバスにつきましては、そのような地域が支えるバス路線という意味からも、 地域が主体となった運行のあり方や導入の可能性について、 今回御提案いただきましたコミュニティーバス運行による交通渋滞緩和や不法駐輪の減少などの いろいろな効果面があることも参考にさせていただきながら、今後引き続き検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◎答弁 健康福祉局長(水田宗人)

 2番目のコミュニティーバスについての御質問のうち、 福祉面のコミュニティーバス効果についてお答えいたします。
 高齢者にとりまして、身近に利用できる交通手段がふえることは、外出の頻度が増すことが予測され、 社会参加を促進することが可能であることから、 社会問題ともなっております高齢者の閉じこもり予防の効果が期待できるものと思われます。 また、外出がふえることにより、健康保持にも有効であると考えられます。 本市では、高齢者の健康保持や外出支援などの社会参加促進の具体的な取り組みといたしまして、 70歳以上の高齢者を対象に、 電車、バス、タクシーといった公共交通機関の利用に際しまして5,000円分の割引購入証を発行し、 交通費の一部を助成する高齢者交通助成事業を実施しているところでございます。 今後、福祉面から見たコミュニティーバスの効果につきましては、都市局と連携協力いたしまして、 調査研究してまいります。
 以上でございます。

◆質問 3.循環型社会の構築に向けての取り組みについて

 最後の質問に入らせていただきます。 循環型社会の構築に向けての取り組みについて質問させていただきます。
 西宮市は、環境学習都市宣言を平成15年に全国で最初にされております。 この環境学習の一環として、循環型社会の構築を進める観点から、 バイオ燃料、バイオマスについて質問させていただきます。
 石油や石炭にかわるエネルギーとして注目されているバイオマスですが、日本では、 平成14年にバイオマス・ニッポン総合戦略が策定され、バイオマスエネルギーの本格的な利用促進に向け、 施策、措置が講じられております。化石資源のサイクルが一方通行の使い捨てであるのに対し、 バイオマスは、太陽、水などの自然の恵みにより、持続的に再生が可能であり、 循環型社会の形成の基本となると言えるのではないでしょうか。 今後、バイオマスの利用を進めていくことにより、循環型社会への移行が促進されると考えます。 その一種であるバイオディーゼル、通称BDFとは、 回収した使用済みてんぷら油を触媒とメタノールで反応させて精製されたメチルエステルのことで、 ディーゼルエンジンに使用する軽油のかわりとなる燃料のことです。 植物油がもとになっているBDFは、石油燃料の使用における二酸化炭素──CO2をなくし、 地球温暖化防止に大いに役立つとされております。 また、自動車の排ガス中の黒い煙を大幅に減らし、 酸性雨の原因となる二酸化硫黄もほとんど発生しないという、とても理想的な燃料だということです。 バイオ燃料の原料といえばトウモロコシを思い浮かべますが、トウモロコシなどの穀物原料は、 物価急騰に拍車をかけ、いつの間にか私たちの食卓に大きな影響を与えるのと同時に、 新たな森林伐採などの環境破壊につながり、せっかくの環境政策が台なしになってしまう傾向があります。 先進的な例としては、京都市がBDF政策として、てんぷら油を回収し、 それを精製して公用車の燃料に使用するプロジェクトが進行され、 市民と行政が連携して環境問題に取り組まれております。 当市におきましても、新しい試みとして、車両課のバス1台がBDFを使用されているようです。
 そこで当局にお伺いいたします。
 西宮市における環境問題の取り組みとしての循環型社会構築に向けて、どのようなビジョンを持ち、 目標設定をされているのか、お答えください。
 以上で壇上での質問を終わらせていただきます。 当局の御答弁によりましては、自席より意見、要望、再質問をさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

◎答弁 環境局長(藤井厚夫)

 3番目の循環型社会の構築に向けての取り組みについての御質問にお答えいたします。
 本市は、市民、事業者、行政の参画と協働による環境学習を通じた持続可能な循環型社会を構築するため、 平成15年に西宮市環境学習都市宣言を行い、この宣言を具体的に実現する行動計画として、 平成17年に西宮市新環境計画を策定いたしました。 西宮市新環境計画では、望ましい環境像の実現に向けた環境目標を定めておりますが、その取り組みの中で、 新たにごみ減量の具体的計画であるごみ減量推進計画を定め、計画的にごみの発生抑制、 再使用、再生利用を進めることにより、廃棄物の削減とごみ資源の活用を図ることとしております。 さらに、バイオマス利用の一環として、ごみ焼却時に発生する蒸気による発電や周辺施設への熱供給等、 効率的な熱回収を進めるほか、家庭、事業所における電力使用量の削減などによる省エネルギーの取り組みを進めてまいります。 また、平成18年に策定いたしました西宮市産業振興計画では、 事業所における新エネルギーの導入と活用を促進し、 環境学習都市にふさわしい産業を形成していくことを提言しております。
 また、昨年度には、地球温暖化防止と環境の時代に対応する市内産業の活性化を目的とし、 利用可能な新エネルギーの導入方策等について検討し、 これを西宮市地域新エネルギービジョンとして取りまとめたところです。 このビジョンの具体的推進方策の一つとしまして、 家庭や事業所で排出される食品系廃棄物を利用する新エネルギーシステムの導入を掲げております。 その中で、バイオマス燃料製造並びにそれを活用したクリーンエネルギー自動車の導入については、 今後、産学官民交流事業の中で、資源量の把握や回収の仕組みづくりの検証を始め、 その活用について検討していくこととしております。
 以上申し上げましたような取り組みにつきましては、市民、事業者、行政の協働により推進し、 循環型社会の構築につなげてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◆吉岡政和

 御丁寧な御答弁、ありがとうございました。
 それでは、質問の順に意見もしくは要望を述べさせていただきたいと思います。
 まず、行政経営改革について意見を述べさせていただきます。
 基本計画の進捗状況につき御答弁をいただきましたが、この行政経営改革は、 今後の西宮市の方向性を左右するものであると考えます。 来年度にそれぞれの項目について検証等を行い、総括されるとのことですが、きっちりと総括していただき、 市場化テストを含め、先進自治体の取り組みを十分に調査研究し、 次期総合計画に反映させていただきたいと思います。
 次に、組織体制についてですが、 昨年まで行政経営改革部に行政経営改革グループと行財政改善推進グループの2グループという体制で取り組んでこられましたが、 計画期間の途中にもかかわらず、今年度より行政経営改革を総括する部がなくなり、企画総括室に吸収され、 その上、1グループになってしまいました。 このような状況の中、担当課には非常な負担や御苦労をいただいており、 行政経営改革を積極的に推進するための体制を再構築、 強化することが非常に急務であるのではないかと考えております。 当市では、市長がCIOを兼務されております。市長という重責、かつ多岐多彩に及ぶ職務と、 CIOという実務的な職務を兼任されるには、相当な負担があり、 組織やシステムが効率よく機能できにくいのではないでしょうか。 来年4月には中核市西宮となるわけですから、「限られた経営資源を最大限に活用し、 市民満足度の高い行政運営を行う」という経営理念のもとに、職員の意識改革を含め、 先進的な電子自治体として自治体全体の経営幹部としての専任のCIOを設置し、 ITを活用した行政経営改革を積極的に推進するという経営戦略を内外に明確にすべきであると私は考えます。
 御答弁にありましたように、自治体CIOの設置は、ますます加速されるものと思われます。 一方、人材難とお聞きしておりますが、本市におきましても、 今後、団塊の世代など有能な人材のヘッドハンティングにも十分心していただきたいと思います。
 また、キャリア採用を含め、専門的な業務の人材育成について質問させていただいたのですが、 残念ながら、具体的な答弁をいただくことはできませんでした。 平成17年当時の総務局長の答弁から年月は経過しておりますが、 具体的な検討がなされていないという感が否めません。 団塊の世代の大量退職を迎え、 キャリア採用や後継者育成を含めた専門的な業務の人材育成プログラムが非常に重要であると思います。 もっと真剣に早急に検討していただきたいと存じておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 続きまして、コミュニティーバス導入の考え方について意見、要望を述べさせていただきます。
 前回の質問では、生瀬地域を限定としたコミュニティーバス問題を質問させていただきましたが、 今回は、オール西宮のコミュニティーバス問題としてとらえ、コミュニティーバスを成功させるには、 まずは採算性が見込める路線で運行を実現させて、それから徐々に、 採算性の見込みは低いが需要の高い地域に運行を実施してみてはとの思いもあり、 都市部での例を挙げさせていただいた次第でございます。行政主導の都市政策には、 必ずしも採算性を第一優先に挙げなくてもよいと私は考えます。 そこには当然、先ほどの御答弁にもありましたように、当該地域のニーズ、需要が必ず必要となってまいります。 採算性が安易に見込める事業でしたら、とっくに民間の企業が事業展開をしていることかと思われます。 しかし、採算性がとれなくても、その都市政策を実施することによって、 当該地域の経済効果や福祉的効果などの波及効果が採算性以上に期待される場合は、 行政サービスの一環として施策を講じるべきかと考えます。 このコミュニティーバス政策は、今まで運賃収支の採算性しか着眼されずに議論されてきたように感じます。 今後も、コミュニティーバス問題に対して、採算性のみで導入を考えるのではなく、 必要性や副作用的効果もしっかりと検証していただき、都市局のみでの問題ではなく、 オール西宮という大きな観点で実施に向けた積極的な議論を展開していただきますよう心から要望申し上げます。
 また、コミュニティーバス問題に関しましては、私の選挙のときに導入を提言すると公言をしております。 今後もさまざまな場面で当局に訴えてまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 最後に、循環型社会の構築について意見を申し上げさせていただきます。
 当市では、天然ガス車両を導入されておりますが、天然ガス車両は、導入コストが高く、 燃料自体も循環型社会の考えに一致するかどうか、疑問を持たざるを得ません。 西宮市内に天然ガスを補給できるガススタンドも、南部のみに2カ所と少なく、 仕事の効率性を考えるといかがなものでしょうか。 先ほど当局は、循環型社会の構築を推進していく旨の御答弁をされております。 全国に先駆けて崇高な宣言をされたのですから、 どうか環境先進都市として積極的に環境問題に取り組んでいただきますようお願い申し上げます。
 当選以来、3回目の議会となりますが、その間、 検討という言葉をこれまでの人生以上に耳にする機会がふえてしまいました。 当局の皆様の言う検討という言葉を信じ、今後も一心不乱に議員活動に精進してまいりたいと思います。 けなげに朗報を待っておりますので、どうか御検討のほどをよろしくお願い申し上げます。
 最後に、今回の質問で資料制作に御協力いただきました当局担当者の皆様及び同僚議員の皆様、 この場をおかりして御礼申し上げます。
 以上をもちまして、私の一般質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

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